マンハッタンヘンジや月と金星の接近、オーロラ予報、火山・山火事のLandsat観測など、一般向けに関心の高い天文・地球観測トピックが並んだ。宇宙関連の写真や会合、アポロ10号EMUの退役式、ドキュメンタリー的な話題も含まれ、宇宙を身近に感じる短期話題が多い。
東北大は空気由来の低電力合成N2O5を用いた月レゴリス土壌でのイネ栽培促進を実証し、月面農業や持続可能な肥料生産への応用が期待されている。また、液体鉄に溶け込む水素量の世界初直接測定により地球外核の密度不足を説明する手がかりが得られた。月面環境、地球内部、宇宙農業など幅広い基礎・応用研究が進展している。
SpaceXはFalcon 9でStarlink衛星を複数回打ち上げ、ヴァンデンバーグやケープカナベラルからの投入やブースター着陸を成功させている。Starlinkは顧客数と展開地域を拡大し、米国の衛星インターネット料金改定や、停電・災害時のバックアップ通信としての価値も注目されている。また、Starlink拡大を受けて米大手通信3社が衛星直接通信への対抗策を検討するなど、通信市場全体にも影響が広がっている。
SpaceXはStarbaseからStarship V3の初飛行となるFlight 12を5月21日前後に予定し、打ち上げウィンドウの変更や最終湿式リハーサル、静的燃焼試験、発射台や新ブースターの改良などを進めている。今回の飛行ではダミーStarlinkの放出や再突入・耐熱試験が行われる一方、発射台帰還捕獲は行わず海上着水を目指す。将来の月・火星計画やStarlink拡大に直結する重要な機体改修として注目されている。
NASAは火星通信中継衛星MTNの契約公募を開始したが、応募資格が限定的でRocket Lab有利との見方が出ている。議会予算や上院議員の関与もあり、選定の公正さや2028年までの打ち上げ期限が焦点となっている。火星サンプルリターンや将来の火星探査に向けた基盤整備として注目される案件である。
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡やチャンドラ、ハッブル宇宙望遠鏡が、NGC 1365、M77、UGC 12591、さらにはLAP1-Bのような遠方銀河や初期宇宙の極小銀河を観測した。超大質量ブラックホールの存在、塵や高温ガス、銀河の回転や化学進化、初代星由来元素の痕跡などが示され、銀河形成と進化の理解が進んでいる。
動く小惑星を複数訪れる経路最適化問題の提案や、Blue Ringを使った複数SmallSat展開による小惑星フライバイ・資源評価のミッション構想が示された。時間・燃料・コスト削減を狙うアルゴリズムや、白金族金属、水、有機物などの資源候補の評価が中心となっている。
スター・ウォーズやアバターの劇場・配信戦略、ダミアン・オバーの小説『Voidverse』紹介など、宇宙を題材にした映画・小説・配信作品の話題が取り上げられた。シリーズの新作が映画としての魅力を取り戻せるか、あるいは独自の宇宙観をどう構築するかが主な論点である。
ESAと中国科学院が共同開発したSMILE衛星が、Vega-Cロケットでフランス領ギアナから打ち上げられ、初期軌道投入や太陽電池パドル展開が確認された。SMILEは地球磁気圏と太陽風の相互作用をX線・紫外線で観測し、宇宙天気やオーロラの理解、予報精度向上を目指す。今後は高楕円軌道へ移行し、数年にわたって科学観測を行う予定である。
NASAの探査機Psycheが火星への重力アシスト接近中に、三日月状の火星やヒューヘンズ・クレーター、南極冠、シルティス・メジャー周辺などの高解像度画像を撮影した。ダストの多い大気による見かけの明るさや、地形・組成差を捉えた観測は機器較正にも活用され、Psycheは今後主小惑星帯へ向かい2029年に小惑星Psyche周回軌道へ入る予定である。
JAXAはKibo-RPCの軌道上決勝大会映像を公開し、HTV-X1の大気圏再突入予定も発表した。H3ロケット6号機の30形態での打ち上げや、月探査データ基盤の整備も進む。日本の宇宙機関や大学は、衛星データ利活用プロジェクトや材料・地質・農業応用など、宇宙利用の実装面でも動きを強めている。
SpaceXのスターベースでの労災死亡事故やOSHA調査、NASA副長官の承認、アイザックマン長官の寄付によるSpace Camp拡張など、宇宙産業の組織運営や安全・教育面のニュースが散見された。SpaceXの株式分割に関する話題や、米国防衛・商業宇宙の大型投資も含め、宇宙産業の体制整備が進んでいる。
南極の氷や氷床コアから放射性鉄60が検出され、局所星間雲に乗って届いた超新星由来の星間物質の存在が示唆された。また、東北大などは北海道の地層から白亜紀末の小惑星衝突痕を発見し、恐竜絶滅に関連する環境変動解明に役立つとした。さらに、Kavli IPMUは銀河団の元素存在比を説明する新しい恒星・超新星モデルを提示し、宇宙化学進化の理解を深めている。
中国は海南商業航天発射場から長征8号を打ち上げ、通信衛星コンステレーション『千帆』第9グループの18機を投入した。千帆は累計162機となり、2027年までに1296機の構築を目指している。また、Zenk Spaceが初打ち上げを目指して資金調達を進めるなど、中国の民間宇宙開発も加速している。
フランス領ギアナのEurope’s Spaceportでは、ESAとCNESが新契約を結び、設備更新や新規打ち上げ事業者対応、安全性向上を進める。宇宙港全体では2030年代に衛星打ち上げ需要が急増するとされ、宇宙港の不足や許認可・運用手続きがボトルネックになるとの指摘がある。既存施設の強化と新設宇宙港への支援が課題となっている。
NASAはアルテミスII関連の映像や星空写真を公開し、アルテミスIIIの準備や月面有人再訪、将来の月基地整備を進めている。NASA長官や副長官の人事、ジョンソン宇宙センターでの地質学訓練、台湾への技術提案要請、加えてカナダでのアルテミスIIクルー交流など、各地で月面探査を支える動きが続いている。
Starlinkなど巨大衛星コンステレーションの急増が、成層圏上層の汚染や気候・オゾン層への影響を増やす懸念が示されている。2029年には衛星関連汚染が宇宙産業の大きな割合を占める可能性があり、規制強化や研究資金の必要性が指摘された。衛星の再突入・再使用・廃棄まで含めた環境管理が論点となっている。
米国防総省はGolden Dome構想や妨害耐性を強化した衛星通信試作機の開発を進め、商業宇宙企業や投資家を取り込みながら低コスト化を狙っている。一方で、UAPやUFO関連資料の公開、衛星の軌道安全ベストプラクティスの策定も進み、宇宙を軍事・安全保障の中核として扱う流れが強まっている。
Lynk GlobalとAnterixは、FCCの実験免許を得て重要インフラ向けの衛星直接通信を検証している。iDirectGovのWCoreは波形管理の柔軟性を高め、衛星通信の展開を容易にする。衛星画像や地上局サービス、ミッション管理契約なども含め、衛星通信の商業利用とインフラ向け利用が加速している。
Astrolabの月面ローバーFLIPが、AstroboticのGriffin-1着陸機で月南極へ向かい、NASAの複数ペイロードを搭載する計画が進んでいる。METAL、LRA、LDES、Lunar LiDARやヘリウム3探索機器などを運び、NASAのLTV計画や将来の小型ローバー開発にもつながる技術実証となる。ispaceも英国レスター大学と協力し、月面向けラマン分光計の輸送を進めている。
日本電気硝子は宇宙用途向けガラスブランドを立ち上げ、強い紫外線遮断と薄型軽量を両立するカバーガラスで衛星需要を狙う。Vastは高出力衛星バスを発表し、SpaceXやその他企業向けの宇宙インフラ需要が拡大している。Portal Space Systems、Skynopy、iDirectGovなども、衛星運用支援、地上局、仮想化ツールなどで商機を広げている。
天の川銀河中心のSgr A*へ供給されるガスの起源について、近接連星IRS 16SWの恒星風衝突でできた塊がG1/G2/G3のようなガス雲を作っているという仮説が示された。別仮説として潮汐破壊天体由来の可能性も残されており、銀河中心への物質供給機構の理解が進められている。
SpaceXのドラゴン補給船がISSへ物資や実験装置を届け、乗組員は荷下ろしや新規実験を開始した。微小重力での医療研究や学生実験、船外活動準備が進むほか、NASAはISS研究成果のまとめページを更新している。さらに、フランスのEuroSuit試作機がISSへ運ばれ、宇宙服の着脱性や操作性の試験も行われた。